「映画」に生きる -21ページ目

映画「マジェスティック」 ☆

ワーナー・ホーム・ビデオ
マジェスティック

映画「マジェスティック」

アメリカ(2001)


《公開時コピー》
『ショーシャンクの空に』であきらめない“希望”を
『グリーンマイル』で“希望”が生み出した奇跡を
そして2002年
フランク・ダラボン監督が贈る3つめの希望のものがたり――



監督:フランク・ダラボン

出演:ジム・キャリー・マーティン・ランドー、ローリー・ホールデン


 「ショーシャンクの空に」「グリーンマイル」のフランク・ダラボン監督、「マスク」「トゥルーマン・ショー」のジム・キャリー主演による感動のヒューマン・ドラマ。人生に絶望した一人の男が、偶然出会った小さな町の住人たちとの奇妙な交流を通して次第に希望を見出していく姿を描く。
 1951年のハリウッド。新進の脚本家ピーターは見事ハリウッドデビューも果たし幸福な時を過ごしていた。しかし、ふとした誤解から当時猛威をふるっていた赤狩りの標的となってしまう。絶望したピーターは、当てのないまま車を走らせ、やがて橋の上で事故を起こして川に転落する。見知らぬ海岸に流れ着いたピーターは、偶然通りかかった老人に助けられ、彼の住む町ローソンへとやって来る。事故のショックで記憶をなくしていたピーターだったが、町では第二次大戦に出征し行方不明になった町の英雄ルークと間違われ、大歓迎を受けるのだった……。



この映画には最大の欠陥がある


はっきりいってそれで映画の全てを

おもしろくなくしてしまったと言っても過言ではない



映画はピーターという主人公の物語から始まる


そして事故で記憶をなくし、見知らぬ小さな町へ迷い込む
そこでは、戦争時の町の英雄ルークと間違われる


町の人々は
「ルーク!!生きてたのか!?」

と涙して喜び、町に活気があふれ返る



これだけ聞くとなんら問題ないようにみえるが
僕らは彼がルークじゃないと知っている



いくら町の人が
「ルーク!!」
と感動して叫んでも



「いや、そいつルークちがうよ(笑)」



とつっこみをせずにはいれない(笑)



「みんな気づけよ!そいつルークちゃうで!」


そんな思いで映画は続く・・・


みんな気づいてたけど

希望にしたかったっていう想いで

感動するってのがいいんやろうけど・・





そいつルークじゃないって(笑)



この映画は

前半のピーター(記憶のなくなる前の主人公)が

事故から目覚めて記憶のないところから


始まるべきだった・・・



映画「ガタカ」 ★★★★

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
ガタカ

映画「ガタカ」

アメリカ(1997)


監督:アンドリュー・ニコル

出演:イーサン・ホーク、ユマ・サーマン・ジュード・ロウ


《公開時コピー》
残酷なまでに美しい未来…愛だけでは君に届かない





 遺伝子工学が発展した近未来。社会は遺伝子の優劣においてのみ人間の才能を判断していた。そのため、新生児は受精段階において遺伝子操作を行われ、遺伝子的に優秀な人材のみに選別されていた。そんな中、遺伝子操作をされることなく生まれてきたヴィンセントは、出生時に約30年の寿命と診断され、生まれた時から将来の見込みがない子供として育つ。やがて、ヴィンセントに遺伝子操作を受けた優秀な弟ができる。しかし、兄でありながら遺伝子の優れた弟には何をしてもかなわず、希望の無い生活を余儀なくされた。見せ付けられる差。やがて、ヴィンセントは宇宙飛行士を夢見るようになるが、その夢も劣性の遺伝子のため尽く断ち切られていった。しかし、そんな環境においても夢を追い続けたヴィンセントは、ある日、ずっと勝てなかった弟との度胸比べに勝ち、家を捨てて一人旅立つ。職を転々しながら下級クラスの生活を送った末、宇宙飛行士の施設“ガタカ”の清掃業についたヴィンセントは、ある日、闇業者の手配により、事故のため身障者となった元エリートに偽装し、“ガタカ”にエリート社員として潜り込む。しかし、そんなある日、ヴィンセントの正体を疑っていた上司が殺害され……。





映画全体に漂う雰囲気が美しく、切ない


とくにフィルムに映し出された”色”がきれいで

心理をうまく表現している




心の色を映し出したような

その色彩


やさしく映像をつつみこみ

妙に刺激する


そして目に焼きつき

心に残る



ただシーンを撮影しただけでなく


心を繊細に表現し、映し出した

傑作である




遺伝子操作によってできる

「優等生」「劣等性」


新しい人種差別の問題



だけど完璧な人間など存在させてはいけない


完璧ではないところが

人それぞれの個性であり


だからこそ形を変えるために

日々悩み


そして

また新しい人生の一歩を踏み出せる!!

映画「A.I.」 ★★★★

ワーナー・ホーム・ビデオ
A.I.

映画「A.I.」

アメリカ(2001)


《公開時コピー》
デイビッドは11歳
体重27キロ
身長137センチ
髪の色、ブラウン

その愛は真実なのに
その存在は、偽り



監督:スティーブン・スピルバーグ

出演:ハーレイ・ジョエル・オズメント、フランシス・オコナー、ジュード・ロウ


 故スタンリー・キューブリックが長年温めてきた企画をスティーブン・スピルバーグ監督が映画化したSF人間ドラマ。近未来。人々の周りには彼らをサポートするために造られたロボットがあふれていた。外見は人間と変わらないロボットたちだが、唯一、感情だけが欠けていた。しかしある時、不治の病にかかった少年の代わりに夫婦に与えられた子供のロボットに、実験的に愛をプログラムする試みが初めて行われた。少年は夫婦の愛情に包まれ生活を送るのだが、次第に自らのアイデンティティに疑問や不安を抱き始める。




SF映画革命が起きた!!


20世紀の大傑作であり、革新的映画である



映画の構想そのものが画期的であり、この作品にとって

もっとも適してしるスタイルをとっている




前半部分は、とにかく見せないことにこだわり
感じさせる演出になっている


反射を多用し、
室内という限られた空間だけで
未来の世界を感じさせてしまう☆



物語の中盤
一気に世界が拡がり


未来のビジュアルを前半との
コントラストでみせる!!




そして後半
一気に拡がった世界観を


エンディングへと導き
ギュっと締める!





物語の展開にしても全く新しい
友人とも話したが


「起承転結」ではなく
「起承転”転”結」になっているのだ!




「あの場面で終わったらよかったのに・・・」っていう評価を
よく耳にするが


今までにない映画のスタイルだから
賛否両論を巻き起こしたのだと思う




エンディングはとても切ない


ロボットがもつ永遠の愛


でもそれは本当の愛ではない


いつか死ぬから”愛”は尊い




転回だけでは
愛を永遠に願うロボットの悲劇で終わってしまう



だからこそ
もう一回転回させ




愛は永遠ではなく


終わりがあるからこそ愛が存在すること


生きるとはいったいなんなのか?



人間とはなんなのか?


というエンディングにしたのだ!!




スピルバーグ監督キューブリック監督が託した

新しい世代への


であり


である


映画「オテサーネク -妄想の子供-」 ★★★

ビデオメーカー
オテサーネク

映画「オテサーネク -妄想の子供-」

チェコ/イギリス(2000)


監督:ヤン・シュヴァンクマイエル


 「アリス」「ファウスト」「悦楽共犯者」と、独自の映像世界を造形してきたシュヴァンクマイエル監督がアニメと実写を組み合わせてチェコの民話を映画化した異色のダーク・ファンタジー。子供のいない夫婦が木の切株を子供として育てるといろいろなものを食べ尽くし、やがては両親までをも呑み込んでしまう、という民話を基にしている。
 子どものいない妻を慰めようと、夫ホラークは木の切株を赤ちゃんの形に削ってプレゼントする。夫人はその切株に本物の子どものように接し、かいがいしく世話をする。しかし、隣に住む少女アルジュビェトカだけは、夫婦のこの奇妙な行動に、チェコに古くから伝わる民話“オテサーネク”との符号を感じていた。それは、子どものいない夫婦が切株を育て、最後にはその切株に食べられてしまうというもの。やがて、ホラーク夫人の切株も民話と同じように生をうけ、周りのものをどんどんと食べ尽くしていく……。



この世界は独特雰囲気が漂っている

CGでもアニメでもない


動くはずがないものをコマ撮りで撮影し

異様な空気を作り上げている



同じ監督の作品と比べるとどうしても見劣りしてしまうが

間違いなく傑作ではある!!



民話と現実の距離

うまく保ちながら


その点と点が重なりひとつの結末を迎える



絶妙な空気が映画全体を包んでいる☆


本当のグリム童話とか撮ったら

きっと大傑作になるだろうなあ


映画「機動警察パトレイバー2 the Movie」 ★★★★

バンダイビジュアル
機動警察パトレイバー2 the Movie

映画「機動警察パトレイバー2 the Movie」

日本(1993)長編アニメーション


監督:押井守


 押井守監督による「機動警察パトレイバー THE MOVIE」に続く劇場版第二作。竹中直人、根津甚八が声の特別出演。 2002年、謎の戦闘機が横浜ベイブリッジを爆破、公には自衛隊機であったと報道され、日本は緊張状態に陥る。厳戒態勢の中、警視庁特車二課の後藤は、この事件の容疑者に、1999年のPKFで東南アジアに於いて行方不明になっている元自衛隊員、柘植を挙げて捜索を始めるが、その頃ある飛行船が首都に向かっていた。



アニメとは思えない迫力!!

日本アニメの最高峰といえる!


一回観ただけではわからない

ディテールへのこだわり


これだけ完璧に作り上げられた作品はない



緊迫感のある映像に

最初から最後までくぎ付けになり


いまだかつて体験したことのない感覚が全身を包み込む



これは日本が誇る

ジャパニメーション最高傑作であり


この記憶は決して忘れることはできない



映画「千年女優」 ★

バンダイビジュアル
千年女優

映画「千年女優」

日本(2001)長編アニメーション


《公開時コピー》
千年かけても 逢いたい人がいます



監督:今敏



 98年公開の「PERFECT BLUE」のスタッフが再集結。本作は監督の今敏の原案によるオリジナルストーリー。世界各国の映画祭で高い評価を受け、国内でも第5回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を受賞している。またスティーヴン・スピルバーグ率いるドリームワークスによる世界配給が決定したことでも話題に。
 映像製作会社社長・立花源也は、かつて一世を風靡した大女優・藤原千代子の半生を振り返るドキュメンタリー制作を依頼された。千代子の大ファンだった立花は若いカメラマンを引き連れ、30年前に人気絶頂の中、忽然と姿を消し、以来公の場に現われなかった千代子の屋敷へ向かった。ようやく姿を現した千代子は、歳は老いても昔の清純な印象を残していた。そして、戸惑いながらも自らの人生を語り始めた。それは、女優になる前、女学生の頃に恋した名も知らぬ男性を、生涯をかけて追い求める壮大なラブ・ストーリーだった。




あまりにおもしろくない

というよりも腹が立つ!!


物語がおもしろくないわけではなく


その構造


演出が観ていてイライラしてしまう




盛り上がってきたーーって思うと場面が切り替わる


盛り上がってきたーーって思うと場面が切り替わる


延々それの繰り返し




わざと・・・??



引き込みたいのか

引き込みたくないのか


引き込ませないのか

引き込めないのか


意味がわからない



ブツブツと画面が切り替わり

とても観る気になれない



映画「レオン/完全版」 ★★★★

ビクターエンタテインメント
レオン 完全版

映画「レオン/完全版」

フランス/アメリカ(1994)


監督:リュック・ベッソン

出演:ジャン・レノ、ナタリー・ポートマン、ゲイリー・オールドマン



 「ニキータ」のL・ベッソンが初めてアメリカで製作したバイオレンス・アクション。ニューヨークを舞台に、凄腕の殺し屋レオンと12歳の少女マチルダの純愛と戦いを描く。大都会の片隅で出会った孤独なふたりの葛藤と壮絶なアクション・シーンがほどよくブレンドされた佳作だが、その功績は朴訥だが頼もしいJ・レノと繊細でいてたくましいN・ポートマンの二人の魅力に負うところが大きい。G・オールドマンがキレまくってる麻薬捜査官という悪役を楽しそうに演じているのが印象的。




これぞ究極の映画!!


悲運の少女

孤独な殺し屋

不良麻薬捜査官


ベタな設定でありながら

ここまでクオリティ高くできたのは


この映画にかける熱意!!



すべての関係者が

個人の最大限の力を発揮し


それで成し得た最高の映画マジック!!



奇跡の映画とも言えるほどの

映画から感じるすさまじいパワー☆


これはの映画だ!!



映画「ギター弾きの恋」 ★★★

メディアファクトリー
ギター弾きの恋

映画「ギター弾きの恋」

アメリカ(1999)


《公開時コピー》
月までとどけ





監督:ウディ・アレン

出演:ショーン・ペン、サマンサ・モートン




 1930年代、シカゴ。派手で目立ちたがり屋のエメットは、才能に恵まれたジプシージャズのギタリスト。演奏が始まると誰もがうっとりとその美しい音色に聞きほれる。しかし、一方で彼は娼婦の元締めという顔をもち、女遊びにも目がなく、芸術家にありがちな破滅的な生活を送っていた。そんなある日、エメットはひょんなことから口のきけない娘ハッティと出会い、次第に愛するようになるのだが……。




大傑作とまではいかないが

間違いなく秀作である



全編にちりばめられたジャズに酔いしれ

俳優たちの最高の演技にも酔いしれる


大切なものを

ぶっ壊してしまうくらいの


狂おしいほどの”愛”



全てに注がれた

やさしいぬくもりある演出


キラっと光り


全ての人のをやさしくしてくれる☆

映画「デリカテッセン」 ★★★★

東北新社
デリカテッセン <デジタルニューマスター版>

映画「デリカテッセン」

フランス(1991)


《公開時コピー》
肉踊る世紀末の巴里へようこそ。



監督:ジャン=ピエール・ジュネ、マルク・キャロ

出演:ドミニク・ピノン




 摩訶不思議な異次元空間を見事に創りあげ、“イメージの錬金術師”“フランスのテリー・ギリアム”との異名をとったジャン=ピエール・ジュネ&マルク・キャロ監督による長編デビュー作。核戦争終了15年後のパリ郊外に、ポツンと残る精肉店兼アパート“デリカテッセン”。ここの住人は、いつも不気味な笑いを浮かべる親父を始め、肉食主義の曲者揃い。草も木も生えず、食べ物のないはずの近未来の精肉店で売られている肉とは……?



ジュネ&キャロのデビュー作品であり最高峰の大傑作!!


物語がいいとか


美術がいいとか


音楽がいいとか


そんなことを忘れるほどのイマジネーション力




ラストシーンの”空”をみるためだけに


この映画があるようなもの




抜群のセンス


異様な空間をつくり


最高のエンディングまで導き


いつまでも続く余韻を与えてくれる




人間のイマジネーション力限界を超えた


世紀の大傑作アートである!!


映画「マレーナ」 ★★★☆

日活

マレーナ


映画「マレーナ」

イタリア/アメリカ(2000)


《公開時キャッチコピー》
忘れられないひと。
あの頃、あなたが世界のすべてだった。


監督:ジョゼッペ・トルナトーレ

出演:モニカ・ベルッチ



「ニュー・シネマ・パラダイス」「海の上のピアニスト」のジュゼッペ・トルナトーレ監督によるほのかに甘く、そして強烈に切ない少年の一途な恋の物語。1940年の晩春。シチリア島の漁村カステルクト。12歳の少年レナートは、その日初めて、村一番の美しい女性、マレーナを見た。マレーナは結婚してすぐに戦地へ行ってしまった夫ニノのことを想う毎日。そんなマレーナにたちまち恋に落ちた少年レナート。以来レナートはマレーナを見つめつづけた。やがて彼女に悲劇が訪れたときも……。


トルナトーレ監督の作品はとても切ない


”映画”というものではなく

自身のなつかしい”思い出”のよう


その思い出にただひたすら酔いしれるような

夢見心地の気分になる


中でも「マレーナ」

男なら誰でも経験のある


甘く切ない

10代のころの青春の思い出に誘われる



そのひとときの空間

まるで自分自身を投影させ


心をあのときの青春の日々へと

染めていく


それは

誰しもがなつかしむ



甘く


青い


ひとときの